大胆なアイデアに基づく複雑機構搭載のスケルトン
プロ仕様のミリタリーウォッチのみならず、近年はデザインの個性が光る複雑系モデルにも力を入れるベル&ロス。2017年はムーブメントとケースが一体となった「エクスペリメンタル」コレクションの第2世代となるBR-X2を発表。ウブロ時計 ビッグバンそして2018年は、透明性を徹底的に追求する「BR-X2 スケルトン トゥールビヨン マイクロローター」をリリースした。
BR-X2のコンセプトは、手首に直接ムーブメントをまとうことでメカニズムが前面に押し出され、同時にケースの存在感を消すこと。そのために、2枚のサファイアクリスタル製プレートでムーブメントを上下からはさみ、ステンレススティール製フレームで周囲をがっちりガードするムーブメントと一体型のケースを開発。これによりケースは視界から消え、スケルトン加工の文字盤越しに内部機構が存分に堪能できるようになった。
内部に搭載するのは、ブランドを象徴する角型キャリバーBR-CAL.381。こちらも極限まで肉抜きしたスケルトンムーブメントであり、性能の確保に配慮しつつ、地板やブリッジといった金属部分を可能な限り削ぎ落として、“ケースとムーブメントを1つのピースとして融合させる”という哲学を追求している。
スケルトンムーブメントの6時位置には、重力の影響を補正して高い精度を保つフライングトゥールビヨンをセット。ベル&ロスの“&”をスケルトンスタイルにデザインしたキャリッジも個性的である。また、9時位置には厚さ4.05㎜のマイクロローターを取り入れた。きわめて密度の高い合金で作られたこの超薄型マイクロローターを採用したことで、ムーブメント全体の厚みが抑えられ、なおかつ効率のよい巻き上げによってパワーリザーブもしっかり確保される。
手首に直接ムーブメントを載せて機械の鼓動を楽しむスケルトン トゥールビヨン。機能とデザインが見事に融合したベル&ロスの先進性を象徴する1本だ。