なぜフレデリック・コンスタントが時計ユーザーはもちろん、時計業界からも高い評価を獲得しているのか。その理由をご紹介いたします。
理由①一貫した理念「手の届くラグジュアリー」
繰り返しになりますが、フレデリック・コンスタントは創業以来、一貫して「手の届くラグジュアリー(アクセシブル・ラグジュアリー)」を理念としてきました。フレデリックコンスタントは一般的なサラリーマンでも手にすることができる「リーズナブルな価格帯」にこだわっており、手が届かないブランドとなることを良しとしません。
そのため、大半のモデルが20万円前後~30万円台で購入できます。
もっとも、ただ安いだけなら比較的実現が容易です。
フレデリック・コンスタントのコンセプトはあくまで「ラグジュアリー」。そのため高度なマニュファクチュールを強みに、スイス伝統工法に則りつつも、簡略化できる工程は簡略化し、また機械化に頼れる部分は頼る。オーデマピゲ 時計ケースそうして上質な製品を提供し続けてきました。
華美な装飾を施さないクラシカルなデザインを基調としているところも、フレデリック・コンスタントがラグジュアリーに重点を置いている所以でしょう。
こういった背景から、お値段以上の満足感をユーザーに与えてくれるとあって、フレデリック・コンスタントは高い評価を得ているのです。
理由②多彩なバリエーション
フレデリック・コンスタントの基本コンセプトは「手の届くラグジュアリー」ですが、その中でも多彩な選択肢が用意されています。
詳細は次項で解説いたしますが、自社製ムーブメントを搭載したハイエンドの「マニュファクチュール」から基幹コレクションの「スリムライン」,そして近年のトレンドになっているスポーツライン「ハイライフ」と様々。
その中でも素材やデザイン,機構にバリエーションがあるため、好みやライフスタイル,ご予算からご自身に合ったものをチョイスする楽しみがあるでしょう。
レディースコレクションも豊富ですので、プレゼントやペアウォッチとしてもお勧めです。
理由③革新を止めない姿勢とオシレーター開発
繰り返しになりますが、フレデリック・コンスタントの真髄は高度な時計製造技術です。
優れた生産ラインのもと、ハイメゾンではなかなか真似できない価格帯の機械式時計を提供し続けてきた、屈指の名門と言っていいでしょう。
この名門は、2021年4月、伝統的機械式時計の構造に対してイノベーションを起こす新機構を新たに発表しました。それが、オシレーター「モノリシック構造」です。
オシレーターは一般的には、発振回路を指すことが多いです。しかしながら時計業界では2018年、ゼニスがこれを搭載した機械式時計を発明したことから、革新的な調速機構をしてこのように呼ばれています(もっともゼニスの他、ユリスナルダン等でも開発されています)。
ではオシレーターがどのようなものかと言うと、調速機を構成するパーツを、シリコンコンポーネントで一体成型したもの。オシレーター一枚でテンプやヒゲゼンマイを含む調速機構の役割を果たしていることが特徴となります。
シリコン製ということもあり、従来のスイスレバー式で長年の課題であった姿勢差誤差や脱進機誤差、温度係数(温度変化に伴う感度への影響)を克服しました。
さらにゼニスが開発したオシレーターの特筆すべき点は、15ヘルツという周波数で振動すること。驚異的な振動は通常の3倍高く、毎時10万8000振動とのこと!すなわち、これまでの機械式度駅ではあり得なかったハイビートを実現しているため超高精度な一方で、シリコン製ゆえに耐摩耗性を克服しているという、まさにイノベーション的な新機構なのです。
フレデリック・コンスタントではこのオシレーターを、40ヘルツ(288,000振動/時!)の周波数のもと、振動させることに成功しました。前述の通り新しい機構ではありませんが、「モノリシック構造」としてこの超絶ハイビートを実現するため、新設計が施されています。
さらに驚くべきことは、パワーリザーブ80時間を確保していること。通常ハイビートとロングパワーリザーブを両立するのは大変な技術を要します。いかに約3日間の持続力をフレデリック・コンスタントがモノリシック構造に搭載させることが難しかったか、おわかり頂けるでしょう。
文字盤でも遊べるコネ 2023年12月01日(金)14時34分 編集・削除
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